9条関連の判例(2)

以下の判例は安全保障条約と在日米軍に関するものです。法律関連の資格試験では、結論①②に関する問題が択一式で出題されるのをたまに目にする気がします。

 

最大判昭和34年(砂川事件)

事実の概要

米軍田市川飛行場の拡張に反対していた被告人は、境界柵を破壊して侵入したため旧安保条約に関する刑事特別法違反で逮捕された。被告人は米軍の駐留を違憲と主張した。

結論

①9条2項が禁止した戦力とは、わが国がその主体となってこれに指揮権、管理権を行使しうる戦力をいうものである。外国の軍隊が、我が国に駐留していたとしてもこれに当たらない。

②安全保障条約は、統治行為論により一見極めて明白に違憲無効でない限りは、司法審査にはなじまないとした。